映画『ワタシの中の彼女』公式サイト
2022年11月26日(土)  ユーロスペースほか全国順次ロードショー

イントロダクションINTRODUCTION

一人になってしまっても、
ひとりぼっちじゃない

大きく変わってしまった日常。
孤独や不安を抱えながらも、
ひとすじの光を求めて生きる4人の女たちを一人の女優・菜 葉 菜が演じる。

人生の選択について見つめ直す 40 代の主婦、
リモートワークの孤独をフードデリバリーで癒そうとする30代の独身 OL、
女優を目指していたが、行き先を見失った 20 代の風俗嬢。
盲目になり、見えていた頃の記憶をたどる 40 代の実家暮らしの女。
コロナ禍を生きる世代も生き方もちがう女たちの孤独と希望を、一人の女優・菜 葉 菜が演じる。

2020年に短編映画として発表した『4人のあいだで』が大阪アジアン映画祭で Japan Cuts Award を受賞し、数々の国内外の映画祭で話題になり、それをきっかけに短編映画四編からなるオムニバス映画として誕生した本作。

キャストには、廣木隆一監督の『夕方のおともだち』、甲斐さやか監督の『赤い雪』など立て続けに 話題作に主演している菜葉菜のほか、それぞれの物語にて 浅田美代子、占部房子(ベルリン映画祭 銀熊賞受賞作『偶然と想像』)、草野康太(『モルエラニの霧の中』)、好井まさお(Netflix ドラマ 『火花』)、上村侑(『許された子どもたち』第75回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞) など、実力派俳優たちが共演している。監督はドラマとドキュメンタリーの境界を越えて常に斬新な作品を世に送り出し、国内外の映画祭で 高い評価を受けている中村真夕監督。最新作『親密な他人』では、コロナ禍を生きる孤独なシングルマザーの女性とオレオレ詐欺に手を染める青年との不思議な関係を描いた心理サスペンス映画で注目 を集め、第34回東京国際映画祭 “Nippon Cinema Now”部門正式招待作品として 21年11月にワールドプレミア上映され、全国公開された。また撮影監督はドキュメンタリー撮影の名手として知られ『実録・連合赤軍』(08)をはじめとする故・若松孝二監督作品や大森立嗣監督の『MOTHER マザー』(20)などの劇映画で俳優たちのリアルな感情を映し出してきた辻智彦。世界的なパンデミックを背景に、孤独、人と人とのつながりを描いた人間ドラマが誕生した。

ストーリーSTORY

第一話

「4人のあいだで」

20年ぶりに連絡を取り合った大学時代の同級生で、元演劇サークルの 40 代の男女。専業主婦となり、コロナ禍で自宅に入り浸っている夫と息子を持て余しているナナエ(菜葉菜)。事務職をしながらパートナーと暮らすフサエ(占部房子)。貧しいながらも役者を続けている男・コウジ(草野康太)。 彼らの人生に影を落とす不在の女優・サヨコ。不在の女性の存在が、見えないコロナのように広がり、3人の中に秘められた思いを呼び覚ます。

第二話

「ワタシを見ている誰か」

フードデリバリーのバイトをしている写真家のカズヤ(好井まさお)。ある晩、マンションに食事の配達に行くと、リモートワーク中の 30代後半の OL・メイ(菜葉菜)が出てくる。自分は食べられないから、カズヤに注文した食事を食べてくれと泣きながら言うメイ。仕方なく玄関先で食べるカズヤ。何度かそのような注文が繰り返され、ある晩、カズヤはメイのマンションの部屋に招かれる‥。コロナ禍という状況だからこそ出会った二人の男女の物語。

第三話

「ゴーストさん」

20 代後半の風俗嬢のサチ(菜葉菜)。毎晩、帰宅する帰り道のバス停にいる 60 代のホームレスの女性・ カヨコ(浅田美代子)を、密かに「ゴーストさん」と呼んでいる。ある晩、ふとしたきっかけからカヨコと話すことになるサチ。かつて同じ夢を持っていた二人の女たちは、お互いの中に一時の救いを見出す。しかしそれは無残に打ち砕かれる。実話を元に、コロナ禍で経済的にも精神的にも追い詰められた女たちの姿を描く。

第四話

「だましてください、やさしいことばで」

40 代前半の盲目の女性・トモコ(菜葉菜)。足の悪い母と暮らす彼女の元に、弟の同僚だという青年・タケオ(上村侑)が現れる。弟が急に体調が悪くなり、入院することになったから、トモコにお金を工面してくれと訪ねてくるタケオ。金を騙し取ろうとしたタケオは、トモコから思いがけない贈り物をもらう事になる‥。

キャストCAST

菜 葉 菜Nahana

2005年、映画『YUMENO』(鎌田義孝監督)で主演し、本格的に女優デビュー。
以後、『夢の中へ』(05/園子温監督)、『孤高のメス』(10/成島出監督)、『ヘヴンズ ストーリー』(10/瀬々敬久監督)、『64-ロクヨン-』(16/瀬々敬久監督)、『百合子ダスヴイダーニヤ』(11/浜野佐知監督)、『ラストレシピ~麒麟の下の記憶~』(17/滝田洋二監督)、『後妻業の女』(16/鶴橋康夫監督)など多数の話題映画に出演。12年には『どんづまり便器』(小栗はるひ監督)でゆうばり国際ファンタスティック映画祭最優秀主演女優を、近作では主演作品『赤い雪』(19/甲斐さやか監督)で第14回Los Angeles Japan Film Festival 最優秀俳優賞を獲得した。他『モルエラニの霧の中』(21/坪川拓史監督)、最新作は『夕方のおともだち』(22/廣木隆一監督)、『ホテルアイリス』(22/奥原浩志監督)、『夜を走る』(22/佐向大監督)などがある。本年は「クボタ」のCM出演で、SNS上で話題を集めた事も記憶に新しい。2022年10月10日よりNHK夜ドラ「つまらない住宅地のすべての家」に出演。

菜 葉 菜

占部房子Fusako Urabe

1998年に舞台「夏の砂の上」でデビュー、その後舞台を中心に映画・ドラマなど幅広く活躍。
近年の出演作に舞台「CHIMERICA チャイメリカ」(19/栗山民也演出)、改訂版「埒もなく汚れなく」(19/瀬戸山美咲演出)、「ミセス・クライン」(20/上村聡史演出)、「ラビット・ホール」(22/小山ゆうな演出)、「M・バタフライ」(22/日澤雄介演出)、映画では『寝ても覚めても』(18/濱口竜介監督)、『東京アディオス』(20/大塚恭司監督)、『コンプリシティ/優しい共犯』(20/近浦啓監督)、『風の電話』(20/諏訪敦彦監督)、『はい、泳げません』(22/渡辺謙作監督)などに出演。
濱口竜介監督『偶然と想像』(21)が第71回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞。同映画にて、第35回高崎映画祭最優秀俳優賞受賞。

占部房子

草野康太Kota Kusano

1975年生まれ、神奈川県出身。
橋口亮輔監督作品『二十才の微熱』(93)、『渚のシンドバッド』(95)で注目を浴びる。数々の映画、テレビ、CMなど多方面で活動中。主な出演作には『私の叔父さん』(12/細野辰興監督)、『×××(キスキスキス)』(15/矢崎仁司監督)、『D坂の殺人事件』(15/窪田将治監督)、『屋根裏の散歩者』(16/窪田将治監督)、『貌斬り KAOKIRI~戯曲「スタニスラフスキー探偵団」より~』(16/細野辰興監督/主演)など。中村真夕監督作は18年公開の「プレイルーム」の中の一編「クローンハート」に次ぐ二作品目。また『モルエラニの霧の中』(21/坪川拓史監督)では出演の他、助監督としても参加している。

草野康太

好井まさおMasao Yoshii

1984年生まれ、大阪府出身。芸人。
2007年、井下大活躍とともにお笑いコンビ「井下好井」を結成。
EX「アメトーーク!」出演やCX「人志松本のすべらない話」に出演しMVSを獲得。ドラマNetflix「火花」(16)を始め、TBS「せいせいするほど、愛してる」(16)、 TBS日曜劇場「小さな巨人」(17)、WOWOW「竹内涼真の撮休」(20)や、映画『PとJK』(17/廣木隆一監督)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17/廣木隆一監督)、『ザ・ファブル』(19/江口カン監督)、『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』(21/江口カン監督)に出演。俳優としても活動の幅を広げている。

好井まさお

浅田美代子Miyoko Asada

1956年生まれ、東京都出身。
街頭でスカウトされ国民的テレビドラマ「時間ですよ」(73/TBS)の新人オーディション約25,000名の中から選ばれ芸能界入り。デビュー曲ともなったドラマ挿入歌「赤い風船」は第15回日本レコード大賞新人賞を受賞。1974年『あした輝く』(山根成之監督)で映画初主演を飾る。映画『釣りバカ日誌』シリーズ(94〜09)では、15年間“ハマちゃん”こと主役の浜崎伝助の妻・みち子を演じ好評を博す。近年の主な映画出演作に、『あん』(15/河瀨直美監督)、『エリカ38』(19/日比遊一監督)、『山中静夫氏の尊厳死』(20/村橋明郎監督)、『朝が来る』(20/河瀨直美監督)、『犬も食わねどチャーリーは笑う』(22/市井昌秀監督)。2022年10月より、テレビ朝日系の木曜ドラマ「ザ・トラベルナース」に出演。

浅田美代子

上村 侑Yu Uemura

2002年生まれ、鹿児島県出身。
20年公開の映画『許された子どもたち』(内藤瑛亮監督)の主人公・絆星役で、第75回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞受賞。中村真夕監督の最新作『親密な他人』をはじめ、22年には『わたし達はおとな』(加藤拓也監督)、『さよなら、バンドアパート』(宮野ケイジ監督)に出演。今秋『空のない世界から』(小澤和義監督)、主演作『近江商人、走る!』(三野龍一監督)の公開が控えている。 日本テレビ系の2022年10月期水曜ドラマ「ファーストペンギン」に出演。

上村 侑

スタッフSTAFF

中村真夕Mayu Nakamura

16歳で単身、ロンドンに留学。ロンドン大学を卒業後、ニューヨークに渡る。コロンビア大学大学院を卒業後、ニューヨーク大学大学院で映画を学ぶ。アメリカの永住権を持ち、今も東京とニューヨークを行き来して暮らす。2006年、高良健吾の映画デビュー作、「ハリヨの夏」で監督デビュー。釜山国際映画祭コンペティション部門に招待される。2011年、浜松の日系ブラジル人の若者たちを追ったドキュメンタリー映画「孤独なツバメたち〜デカセギの子どもに生まれて〜」を監督。2014年、福島の原発20キロ圏内にたった一人で残り、動物たちと暮す男性を追ったドキュメンタリー映画「ナオトひとりっきり」を監督。2015年モントリオール世界映画祭に招待され、全国公開される。続編「ナオトいまもひとりっきり2020」は2021年山形国際ドキュメンタリー映画祭「ともにある2021」部門で上映される。

脚本協力作品としては第45回エミー賞ノミネート作品「東京裁判」 (NHK)29年度芸術祭参加作品がある。ドキュメンタリー映画「愛国者に気をつけろ!鈴木邦男」は2020年の2月にポレポレ東中野で異例の2週間連日満席記録を更新した。最新作「親密な他人」は第34回東京国際映画祭 “Nippon Cinema Now”部門で上映され、ユーロスペースほか全国公開される。

公式ホームページ:mayunakamura.com

中村真夕
監督メッセージ

2020年11月、コロナ禍で職を失くし、ホームレスになった60代の女性が殺された。その衝撃は、すべての世代の女性たちを震撼させた。「彼女は私だ!」と声を上げ、当時の政権が掲げる「自助・共助・公助」に疑問を唱える女たちがたくさんいた。

私は緊急事態宣言が発令された当初から、コロナ禍がもたらした孤独、そして人のつながりについてずっと考えてきた。社会がさらに不安定になり、孤独になっていく中で生きる様々な世代の女たちを描きたいと考えた。

一人の女優がさまざまな女性たちを演じることで、立場、世代がちがっても同じ思いを抱えた女たちの姿が、浮き彫りになるのではないかと考えている。

劇場情報Director

都道府県 劇場名 電話番号 公開日 備考
東京都 ユーロスペース 03-3461-0211 11月26日(土)〜